海外で看護師として働く場合、主に2通りの方法があります。まず、広く知られているのは医療ボランティアです。
有名なのは、国際協力事業団、通称「JICA」が募集する発展途上国でのボランティアになります。この医療ボランティアに参加するためには、5年以上の実務経験、ならびに高い専門性を持つことが要求されます。派遣される発展途上国は医療体制が乏しいため、看護師の資格の他に助産師や保健師の資格があると現地で活躍の場を広げられるでしょう。
発展途上国の医療現場は公衆衛生が整っていないので、医療ボランティアに参加する看護師には自分の健康管理をしっかりと行える自己管理能力が求められます。また、派遣中は給与が支給されるものの、その水準は低いため、あくまでもボランティアとして働き経験を積むという意識が必要です。

次に、日本の正看護師の資格を活かし、海外で看護師として給与を得て働く方法があります。例えば、アメリカ合衆国やカナダ、オーストラリアなどの国では、国同士の協定により看護学士の資格、ならびに実務経験の要件を満たしていれば、看護師として働くための受験資格が与えられます。その後、試験をパスすることができれば、看護師として仕事に就くことが可能です。
もちろん、現地で働くためには語学力が必須なので、語学試験もクリアしなければなりません。国にもよりますが、日本よりも高給を得られる場合があるのは魅力の一つといえるでしょう。