看護師として派遣されて働くという選択肢の中で、青年海外協力隊に応募する人もいます。
これは、政府が途上国支援の一環として行っている事業で、毎年公募によって隊員が選ばれています。看護師は資格職であるため、専門性を活かしながら現地で医療活動に従事することが可能です。
応募に必要な資格は、看護師の国家資格を有していること。それに加えて、実務経験3年以上が求められます。その他に、衛生環境の整っていない発展途上国で任務に従事するため、健康であることも重要な要素の一つです。

青年海外協力隊員での仕事は、現地の病院や保健センター、小学校などでの勤務が中心になります。発展途上国は衛生観念に乏しく、劣悪な環境の中で生活を余儀なくされている人が少なくありません。そのような環境の中で、青年海外協力隊員として公衆衛生に関する指導を行ったり、マラリアなどの感染症対策に地道に取り組んだりします。
日本とは全く異なる環境の中で試行錯誤をすることが求められますが、現地の人との交流から学ぶことも多いといいます。
青年海外協力隊員として働く場合、政府による派遣であるため、国から給与が支払われます。現地での生活費や住居費などの手当は付きますが、それほど高額な給与を期待することはできません。しかし、発展途上国にて医療設備が整っていない中で医療を提供するという得難い経験をすることができ、その後の看護師としての働き方に多大な影響をもたらすこともあります。